toggle
社会福祉士・精神保健福祉士試験対策の本格的なeラーニング教材
2022-03-06

第37回社会福祉士国家試験からの新制度に関して

社会福祉士養成課程のカリキュラムが2019年6月に改定されていることを以前ブログでもお伝えしました。

社会福祉士養成課程のカリキュラム見直しについて

2021年度から福祉系の4年制大学等ではこの新しいカリキュラムに基づいて、1年生は学習をしています。

また、2021年に厚生労働省に「社会福祉士国家試験の在り方に関する検討会」が設置され、6回にわたる会議や関係団体からの意見も踏まえて、2022年1月に新制度に基づく国家試験に関する提言を出しています。

今回は、新制度に基づく試験科目と、この提言の内容についての情報提供です。まだ具体的に内容が固まった訳ではないですが、第37回からどのような試験になっていくのかを大まかにイメージすることができますので、ご確認下さい。

You Tubeでも海老澤講師が解説していますので、是非併せてご確認下さい。

第37回試験からの新制度に関すること(海老澤講師)

 

新養成課程に基づく試験科目について

37回試験からの科目名

【共通科目】(全12科目)

①医学概論

②心理学と心理的支援

③社会学と社会システム

④社会福祉の原理と政策

⑤ソーシャルワークの基盤と専門職

⑥ソーシャルワークの理論と方法

⑦地域福祉と包括的支援体制

⑧社会保障

⑨障害者福祉

⑩社会福祉調査の基礎

⑪権利擁護と支える法制度

⑫刑事司法と福祉

【専門科目】(全7科目)

①保健医療と福祉

②ソーシャルワークの基盤と専門職(専門)

③ソーシャルワークの理論と方法(専門)

④福祉サービスの組織と経営

⑤高齢者福祉

⑥児童・家庭福祉

⑦貧困に対する支援

上記の通り、新制度では、共通科目が全12科目となり、専門科目が全7科目となります。精神保健福祉士と共通で学ぶことが増える構成になっています。

 

厚生労働省「社会福祉士国家試験の在り方に関する検討会」の提言

提言①「国家試験の基本的性格について」

・社会福祉士国家試験は、社会福祉士が様々な分野に就労する可能性があることから、いかなる分野に就労したとしても、ソーシャルワーク専門職として必要不可欠な基本的な知識及び技能が備わっていることを確認・評価するものであることを踏まえた上で、問題作成を行うことが望ましい。

 

提言②「出題内容・出題形式について」

・福祉系大学等において履修した基本的な知識を問う問題が適切に出題されるよう、出題内容を十分に検討することが望ましい。

・新たな福祉ニーズに対応できる実践能力が備わっていることを確認・評価できるよう、タクソノミー分類を踏まえた問題作成を行い、理解力・解釈力・判断力を問うことができる事例問題による出題を充実させることが望ましい。

五肢択一または五肢択二を原則とする出題形式は、今後も継続すること。なお、国家試験として妥当性を確保するために必要な場合には、出題形式の見直しを検討することが望ましい。

・ソーシャルワーク専門職として必要となる基本的な問題や重要な問題については、出題内容や選択肢の見直しを適切に行い、繰り返し出題する仕組みを導入することが望ましい。

 

提言③「総出題数について」

・カリキュラムの見直しの趣旨を踏まえ事例問題を増問すること、及び、試験科目のカリキュラム時間数の合計が 780 時間から 720 時間に見直されたことを踏まえ、総出題数を減問することが望ましい。

・出題内容等の見直しや受験者の負担等を勘案して、科目ごとの出題数を減問することが望ましい。

 

提言④「試験科目別出題基準について」

・作業チームでの議論を踏まえ作成されたカリキュラムで示された「想定される教育内容の例」を参考に、国家試験の趣旨や基本的性格を踏まえ、試験センターにおいて、試験科目別出題基準の詳細な検討を進めることが望ましい。

・令和6年度の第 37 回社会福祉士国家試験を受験する予定の学生等が計画的に学習できるよう、可能な限り早急に、試験科目別出題基準(予定版)を公表することが望ましい。

 

提言⑤「合格基準等について」

総得点の 60%程度を基準とし、問題の難易度で補正した点数以上を得点した者を合格とする合格基準は、今後も維持することが望ましい。

全ての試験科目群で得点がある者を合格とする合格基準は、科目ごとの出題数が減問される場合には、受験者に減問による過度な影響が

生じないよう、見直し後の社会福祉士養成課程の全体像を踏まえ、目群の設定を見直すことが望ましい。

・社会福祉士国家試験の合格率等が正しく認識されるよう、早急に合格発表の内容の見直しを行うことが望ましい。

 

提言⑥「試験日程及び試験時間について」

現行の試験日程は、今後も継続することが望ましい。

事例問題による出題を充実させる場合には、解答に必要とされる時間を考慮した上で、適正な試験時間を確保することが望ましい

障害を有する受験者等に対する配慮(試験時間の延長等)は今後も継続することとし、配慮が必要な受験者の実態を踏まえつつ、試験日程等に大きな影響が生じない範囲で、配慮の充実に努めること。

 

提言⑦「新たな国家試験の実施に向けた詳細な検討等について」

・試験センターにおいては、本検討会での議論や提言を踏まえ、新たな国家試験が適正かつ円滑に行われるよう必要な準備を行うとともに、試験問題の作問にかかる支援機能の強化を図ることが望ましい。

 

社会福祉士国家試験の在り方に関する検討会|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

 

提言等の詳しい説明については、海老澤講師がYou Tub動画で解説しています。

第37回試験からの新制度に関すること(海老澤講師)

 

 

関連記事